楽天XML

テストも兼ねて、またGot2Do.comから。
楽天ブックスXMLを吐くようになったらしいです。

あえてWEBサービスと言わないのは、Got2Do.comでも言っているとおり、WSDLがないから。
W3Cでは、WEBサービス
URIによって識別され、
〓そのインタフェース及びバインディング情報は、XMLによって定義・記述され、
〓それらの情報は他システムから検索が可能であり、
〓インターネット・プロトコル上の
XML書式のメッセージを使用して、他のWEBサービスと交信する
ソフトウェアシステムである、と定義している。
平たく言えば、事実上スタンダードとなっているXMLベースのインタフェース記述言語であるWSDLでインタフェースが定義されていて、XMLで情報を交換すればWEBサービスなのである。
ここで、WSDLデファクトスタンダードなんだけれどもSOAPデファクトじゃないことに注意してもらいたい。
〓で言う「XML書式のメッセージ」はもっとSimpleなXMLでもよい。
それがAmazonのRESTインタフェースなのである。
SOAPの重さに辟易した技術者が、こぞってRESTに走ったせいと、ブログのおかげでRSSがメジャーになったせいもあって、「XMLで結果を吐き出すWEBプログラムがWEBサービス」、「ついでに言えばRSSフィードWEBサービス」と考える向きがあるが、それはWEBサービスじゃないのです。

何が違うのか?
WEBサービスというのは、そもそもWEB EDIなんかでStrictな連携を強制されるRemote Procedure Callのシステムが、ちょっとした仕様の変更で動かなくなってしまう点を解決するために生まれたモノ。
(まあ、別にWEB EDIだけじゃないんだけどさ)
感覚的な表現で申し訳ないが、もうちょっと連携がいい加減で、ちょっとくらい仕様を変更しても即座に柔軟に対応できるようになっている、所謂「疎結合」になっているシステム。
ただそれを実現するには、インタフェースの設計図が必要なわけで、常にWEBサービス同士が設計図を見てお互いのインタフェースを理解しあえるから疎結合が実現できるのです。
言うまでもなくこの設計図がWSDLであり、これがないということは、「人間がいちいち内容を見て、細かくシステムをいじくらないと動かないシステム」になってしまう、つまり密結合なシステムになってしまうわけです。
そんなわけで、楽天WSDLを持たずにXMLを吐き出し続ける限り、それは「そういうシステム」なんであって、間違ってもWEBサービスじゃあないということなのです。
WEBサービスってのは、基本的には人様が介在しない「M2M(Machine To Machine)」なシステムだ、ということを思い出せば納得がいくはず。

とは言うものの、楽天XMLはイイ。
何がイイって、コンテンツの再活用・利活用が進んで、サイト利用者に新たな道を開いたことである。
最近の筆者の持論は、「何でもいいから、XML吐き出せ」なんだけど、それを大手サイトで実現したところに素晴らしさがあると思う。
このまま楽天のサイト全体がXMLを吐くようになれば、それはそれでブームになるかもしれない。
そうしてXMLによるコンテンツの再利用と利活用の便利さに気づいて初めて、WEBサービスが来るのかも…と、まあ、そんなことを思ったりしとるわけです。


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