Fancy Funny Hasty Generalization

ビジネスは、まず知ってるか知ってないかのレベルで大きく差が出る。次に差が出るのはどの程度「深く」知っているか、だ。知識レベルだけで言えば、普段からどれだけdeep searchしているかが勝負の分かれ目になる。
例えば、犬がウンコを食うということを知ったとして、「世の中の犬のどれくらいがウンコを食うのか」を調べてみるか否か。そんな統計情報は世の中に恐らくないが、ブログを検索してみれば結構な数の犬がウンコを食うという事実に行き当たるだろう。ついでに、「食糞」という専門用語にも行き当たるだろう。獣医のサイトで問題点と解決策を見つけることもできるはずだ。
その上で誰かが「うちのワンちゃんはウンコを食べるんだよ」と言ったときに、その知識を総動員してどういう話に纏めるか。裏付けをもって食糞の一般性を論じるのか、食糞の防止策を論じるのかは話者のテイスト次第だ。
ここで、食糞という行為を知らなかった場合、「へえー、変わってますねえ」などと人間の常識に照らして反応してしまうだろう。やがてこれが、「もしかして、世の中に一匹だけかもしれませんよ?すごいですねえ!」などと誤った評価になり、「ひょっとしたら大発見じゃないですか!」などと独りよがりの興奮の坩堝へと推移していく。世の中にウンコを食う犬なんていくらでもいるのに関わらず、だ。
まあ、これが多くのビシネスの現場で起きている大失敗の第一歩だ。返す返すも無知は罪だと。